Lifestyle: 豊かに暮らす

Finding Focus

瞑想スタジオ”MNDFL”のエキスパートが、「今、この瞬間」
に集中し、マインドフルネスにするための瞑想法を伝授。
注意の散漫や緊張状態を軽減して脳がリラックスする状態をつくり、
集中して研ぎ澄まされている状態をつくるためには
どのような訓練をすればいいのか教えてくれました。

デジタル社会の今、パソコンの画面にはいくつものタブがあって、スマートフォンのデスクトップにはさまざまなアプリがある状態はあたり前で、常に何かの情報をチェックしているような毎日を送っている人も多いのでは?そんな情報過多の世の中にいる現代人は、脳や心があちこちに散漫しやすく、気づかないうちにストレスを溜め込んでしまっていることが多いそう。例えば、ぼんやりするための手段だと考えてInstagramを眺めていても、指でスクロールするたびに、おそらく脳内ではいくつもの思考が働き、脳はリラックスするどころかむしろ活動を続けているでしょう。何かしらシグナルを常にキャッチできる環境にいる限り、情報を制限することはほぼ不可能と言えるのではないでしょうか。ESTĒE STORIES編集部の私たちは、自らを“美容マニア”と思っているけれど、その私たちですら毎日の美容のルーティンにも集中できないことがあるほどです。

そんなときにESTĒE STORIES編集部は、ニューヨークにある3つの瞑想スタジオを集合させた”MNDFL”の存在を知り、瞑想によるマインドフルネスへのアプローチについてよく知るため、”MNDFL”のCEO兼共同創設者のエリー バロウズとシニア インストラクターのミーガン ムックに詳しく話しをお聞きしました。すると、マインドフルネスへのアプローチは雑念を取り払って意識を無にすること、というよく知られている瞑想の考え方と違っていて、実際は、心と意識の両方を広げることだということがわかってきました。

——瞑想について、私たちが知っておくべき基本を教えてください。

エリー バロウズ:意識を無にすることではない、ということです。これは意識を集中するダイナミックな訓練です。そうするためには、あなた自身の意識が必要なのです。心臓が無意識に鼓動するように、意識は無意識に思考するため、あなたが座っているだけでも思考が生じてきます。それは正常なことです(参考までに、私も今までの人生で、意識を無にする瞑想をした経験はありません!)。もしあなたが、自分の意識がさまよっていると感じたときには、普段の穏やかでリラックスしているときの呼吸に戻すようにしてみてください。瞑想は“訓練”が大事であり、それを習慣化することが瞑想するためにはすばらしいことなのです。
ミーガン ムック:瞑想とは、焦点を狭めることではなく、むしろ心と意識を広げることです。

——あなたたちはどのようにして独自の瞑想を生み出したのですか?また、それがあなたたちの人生に与えた影響を教えてください。

ミーガン ムック:私の瞑想のきっかけは、炎を眺めることから始まりました。私は大学在学中に、自主研究プロジェクトの一環として禅寺で生活していました。それは劇的なライフスタイルの変化でしたが、私には心地よい暮らしでした。ここで数年過ごす中で、瞑想を学び、瞑想が私に全く新しい視点をもたらしてくれたのです。今ではすべてのこと、すべての人を、愛とつながりに向けた段階的な旅の参加者だと考えています。
エリー バロウズ:振り返ると、瞑想が私の人生において深い影響を及ぼしていることがはっきりと分かります。一貫性が重要であり、積み重ねていくことでさまざまな能力を発揮しやすくなりました。瞑想は私の人生に深いリラクゼーションをもたらし、明確さと落ち着いた心を持って、頭の中で決断を行う余裕をつくってくれました。それによって静かで穏やかな心を取り戻せるようになり、物事の本質がわかるようになってきたのです(コツは、言葉や身体が反応する前に、一度じっくり観察する時間を持つようにしてみることです)。私が今、良いパートナーと同僚であるということも、瞑想した結果です。また瞑想は、私自身と時間との関係性を変えました。私はもう、時間に追われていると感じることがなくなりました。

——何があなたに瞑想スタジオ”MNDFL”をスタートするインスピレーションを与えたのですか?

エリー バロウズ:正直なところ、以前自宅で瞑想の訓練をすることが難しいと感じていました。スタジオ設立のきっかけは、そのように個人的に必要性を感じていたからです。週末に気軽に、自分の感覚で瞑想できる空間がほしかったのです。私はグループで行う瞑想が好きでしたし、オンラインで予約できたり、飛び込みでクラスに参加したりできるフィットネス スタジオの形態も好きだったこともあります。当時、ロドロ リンズラー(”MNDFL”共同創設者)の”Institute for Compassionate Leadership”という施設でボランティアをしていました。私たちは友人になり、瞑想のための特別な空間を一緒につくろう、とロドロにアプローチしました。私たちはお互い補完しあえるスキルがあり、”MNDFL”はその素晴らしいスキルを継承した子供のように大切な存在になったのです。

瞑想は、私が自身と他者により広く心を開くことを助け、またそれは私の人生の中で美しさを再認識することも助けてくれました

——あなたたちにとって訓練を続けることは、どのくらい難しいですか? あなたたちは毎日瞑想していますか?

エリー バロウズ:1日に2回、30分間瞑想しています。私は日々の瞑想の訓練に関連する課題を、レッスン前に確認しておくようになってから、自分の時間をより多く確保できるようになりました。
ミーガン ムック:私は毎日行っていますが、ときには多くの時間を瞑想に費やす日をもつようにしています。忙しい情報社会で生活の中に瞑想を組み込むことは難しいかもしれませんが、これほどまでにペースの速い世の中を生きているからこそ、リラックスして集中できる時間をつくる必要があると思っています。

——日々のルーティンの一部には、どのような必需品がありますか?

ミーガン ムック:熱いお風呂かシャワーが好きで、熱ければ熱いほど好きです。あとは、静かにしていられる時間を持つことが大事。
エリー バロウズ:私のセルフケアのルーティンには4つの柱があります。瞑想、睡眠(8時間必要)、エクササイズ(定期的に行うのが理想)、そして栄養のある食事(ガス タンクには上質な燃料を入れるのが重要なのです)。私は今、カフェインの摂取量を80%減らそうと努力しているのですが、スチーム ミルク入りの紅茶が大好きで、それを味わえなくなってしまうと思うと悲しい気持ちになります。もともと、一日のルーティンのうち2番目に気に入っていることでした(もちろん、瞑想が1番目です)。それからデンタル フロスをかけることです。

——あなたたちの美容のルーティンを教えてください。

エリー バロウズ:瞑想を行うことで内面はもちろん、外見も磨かれていくようになりました。瞑想を意味するチベット語の1つに”gom”という言葉がありますが、これは「慣れ親しむ」という意味でもあります。瞑想は私たち人間のすべて、さらには、ネガティブな感情を持つ自身の一部でも、それが自分だと慣れ親しむことを助けてくれます。また瞑想は、私が自身と他者により広く心を開くことを助け、またそれは私自身の人生において美しさを再定義することを助けてくれました。そして私は今、内面から美容にアプローチしたいと思って、歯にブラシをしフロスをかけ、顔を洗い、1日に2回肌にうるおいを与え、そして1カ月に1回だけご褒美にフェイシャル トリートメントを受けるようにしています。そんなシンプルなケアで美しさをキープしたいと考えています。あと、マニキュアやペディキュアも欠かせません。
ミーガン ムック:私の美容ルーティンは、健康と密接に結びついています。ソルト バスやクレイ バスにゆっくり浸かってたっぷり汗を流し、深いデトックスを促しながら代謝を高めることで、肌のコンディションをキープしています。あとは、焙煎していない生のごまから抽出したピュアなごま油で全身をマッサージすること。ごま油はアーユルヴェーダの定番のオイルとしても知られ、全身をマッサージすることで緊張やストレスが緩和され、深い眠りをサポートするのにもとても役立っていると思います。

——あなたにとってマインドフルネスとは?

エリー バロウズ:意図的に、自分自身の今の瞬間とその中で起っているあらゆる雑念を捨てて、思考を整理し、クリアにすること。
ミーガン ムック:優しい心づかいができること。愛を持って接することが、現代社会において重要だと思います。

Shop the Story

紹介されている製品

Top